2015年12月17日木曜日

専門家とのギャップを感じる。

放射熱計算なのだ

熱放射とは、気体、液体または固体を構成する原子、分子、イオンまたは電子は、熱平衡状態においては、その温度に対応したボルツマン分布に従う熱エネルギーで運動をしている。この熱運動によって、荷電粒子から電磁波が放射されるが、このような放射を出す過程または出された放射のことを熱放射という。

と、ある文献には記載。

さて正直言うと、その後に出て来るステファン・ボルツマンの法則やウィーンの変位則・プランクの放射則などを展開するのは面倒くさい。
かと言って「検討して何かしらの結論を出してみる」と、お気軽にではあるが約束したからにはやらなければならない。

熱反射・放射に関しては様々な研究施設でも色々実験されている。それらの実験方法は基本的に上記の理論に沿って行われていて、その結論も論文やカタログには記載されている。だがそのカタログ値は本当にそうなのか?とうっすら思っている。

建築脳しか持ち合わせていない僕には力学の様なアナログ数字ならば繋がっていくのだが、熱力学分野での「黒体と比較して」のちょっとジャンプ(放射)した現象での理論で作られた数字イメージは繋がっていない。どうにも感覚的には数字だけを追いかけ結論付けるのか・・と言う気分になる。これが気持ち悪い。

そもそも「黒体とは、外部から入ってくる放射を、その波長、入射方向、偏向の方向に関わらず、すべて吸収する性質を持つ理想的な熱放射体のこと。」とはあるが、言葉ではそのまま受け止め様とはするのだが、建築脳がいつも「なんだそれ・・」とつぶやくのだ。

建築脳の場合「えーと、その黒体は何で作ります?コンクリート・鉄?・ガラス?艶消し塗装?それとも煤や炭などの炭素系でやりますか?」と言う感じになる。
黒体内部側の密度・熱容量・伝導率だって大いに気になる。

なぜ気になるのかと言うと、住む地域が寒冷地なので良く体験するのだが、ある低温物質の前に立った時、その時の物性によって体感温度が異なる経験をしているからだ。それは無限平行2面による形態係数や放射係数だけでは説明が足りない。

またこれ(黒体)は、3DCGの光を考慮したレンダリングをやっている人なら判るだろうが、全つや消しで、どのような強い光を当てても常に真っ黒な物?なのだ。おい!それは物なのか記号なのか!
CGで描くと、ものすごい違和感がある。いわば光のブラックホール。

なので通常の自然界には無い物との比較で・・・・うむむ・・・物と数字の関連付けがイメージができん。まぁ、よく実験時に登場する「黒体」は「理想的」なものなのかどうなのかもわからない。艶消しの黒であることは間違いない(らしい)のだが・・。

だから「黒体とぉ比較してぇ・・」の数字やグラフで導かれた、(いつも)すっきりしない結論(実験条件で理論とは異なります・・みたいな)を読まされると、正直イライラする。

実はメーカーのカタログ数値もそんなんで出来ていると思ってるのです。
だから僕はまだ熱力学第一法則界隈でちょろちょろしているんだな。