2017年10月4日水曜日

北海道の家・・

webを流し読みしているとこの画像が目に入った。

4年ほど前に見かけたドイツの省エネルギー住宅とほぼ同じレベル。相当効きそうだ。ほぼカナダのR2000の倍(懐かしいね)

誤解の無い様に言うが、この断熱材厚さは既存の断熱材性能であったらこの程度の厚さでの住宅性能を目指すという事であって、この断熱材の厚さが目標なのではない。もっと性能の良い断熱材が出てくれば数値をクリアできると言うモデル。

さらに誤解の無い様に言えば、これが最新技術・・というわけではない。目標設定が新しいだけで、技術的には40年前と同じ。昔は灯油が30円台、その他の燃料も安く省エネルギーと言う言葉も無かった。だから北海道の家は断熱材にしてみれば10cm程度の家でも良かった。建設コストとランニングコストのバランス(損益分岐点)の設定の違いである。近年のエネルギー事情や更に快適にと言う目標設定でこの厚さが要求されるようになったのだ。技術的に革新的に進んだわけではない。
すでに北海道では定着している技術の拡張と言う話。

こう言う傾向の中、ちょっと気になったのが、壁の構造。日本では建築面積等は構造芯で算出されるので、外部側の断熱材は構造体に付加された断熱構造となっている。壁を付加する、今現在の断熱構造は全てこの考え方になっている。

ローコストで高断熱を・・と言う時の課題は、この構造体と断熱材用の壁の構造つまりは2重に壁を作らなければならない。これをどうローコスト化するかという事。

ここで注意しなければならないのは、一番外部に面する風圧を負担する壁の強度とそのたわみ。それによっての外装材の寿命や漏水などの影響の可能性だ。附加断熱構造の外壁下地材の強度の考慮はあるのだろうか・・。

この分厚い構造が断熱数値(セールストーク)によって普及された時、軽視されそうな危険性があるかな?とも思う。
また、構造本体として、断熱材を分断して貼られる構造用合板による透湿性能の変化も無視してはならない。この辺は「良くはないのだが・・」と、実証実験としてとりあえずギリギリの安全枠に入っている事で満足している状態。でもそれは課題は根本解決しているとは言えないのだ。何かのバランスが崩れれば顕在化する。

室内空気に含まれる湿度。北海道での外気との寒暖の差が大きくぶ厚い断熱層の中では、湿度分布は緩やかに降下させたい所だが、そうはいかない。これが気になる。

過酷な外部環境に耐えるための外部構造が、北海道では断熱の為の構造となりつつある危険性。すぐそばに落とし穴が口を開けているような感じだ。

構造と断熱性能のバランス、注意が必要だ。構造コストが倍になっても良いと言うならば何の心配も無いのだが(笑)
その落しどころがどこか模索中・・・。

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