2013年5月16日木曜日

木製縦型コンテナをリスペクト

ドイツの、コンテナを利用した建築計画を、長年続けている大学教授のスラビーク

彼曰く、
世界中では、計画のほとんどは鋼コンテナです。しかし、鋼材の摩耗、修理やメンテナンスには木製の材料よりも(購買コスト、溶接などの長期的に見ると)高価。

木造構造は安価で容易に修復することができます。使用条件の変化やばらつきなどでの調整は、木製コンテナが容易で結果的に安くなっています。

この木造コンテナは、環境に優しい素材であると共に、木造の家に住んでいると同じく、より健康で快適です。


景気など経済の動きに翻弄される建築や住宅は、状況の変化についていくために、移動や流通も考えなけれならない。通常は建物は不動産流通なのだが、物流・動産とした見方の方も必要だとの予測が有ったのだろう。
彼は、ページを見ると1994年からこの研究をしている。

以来、船舶用のスチール製コンテナ利用の計画を積み上げてきた彼の現在の結論は「木製コンテナ」だった。いや、搬送しやすくするために、ISO規格に則ったコンテナ型住居だった。

木製コンテナ 店舗 2001

JR陸送用コンテナ応用 2004
それも縦型とは・・正直驚いた。

実は僕も一応時代の要請なのだろうと同類の物を考えてはいた。

左はチョイ昔だが商店街等の賑わい性を演出するための木製コンテナ。「平成の大合併」が発表された1998頃考えたもの。合併や道路拡幅などで商店街が衰退するとの危惧から・・。2001年に道に持ち込んだけれど却下された悲しいCG・・。

同時期に屋台が注目され、帯広では成功。


JR陸送用コンテナハウス。鋼板製なので外断熱工事を必要とし、あまり経済的ではなく「お蔵入り」している。








2.4m×2.4mマイクロハウス 2008


4畳半より狭いのだがこれでもシャワートイレ・キッチンも完備のマイクロハウス。ユニックで運べる500kg未満の省エネ対応ユニット。定員1名。(4名宿泊)
実は僕としては、寸法的・心理学的に、継続して生活する条件としてはこれが限界と思っていた。


それをスラビーク教授は、内寸2.64m×2.19mを3層にすると言う。それもファミリーで。

可能か?早速描いてみる・・・。
う~ん・・やはり日本人には馴染まない寸法が数箇所ある。ドアや窓も狭い空間なので外開きで考えないと・・。
あと、法も・・。
それらを修正して描いたのが下。日本で受け入れやすいコテージ案としてリスペクト。


何とかISO規格に乗っかった。重量は4t。バルコニは日本古来の蔀戸(しとみ戸)。
生活する前提なら2名~4名。コテージとしての利用なら定員6~8名と言うところだろう。
確かにスラビーク教授の言うように、木製なので連棟にして使うと言う事もあり得、様々な展開に対応できるアイディアコアになりそうだ。上のCGを描きながら、ここで繋げばこれだけイケル、と言ったような発想がいくらでも出てくる。

ドイツのように一棟¥330万・・とは行かないだろうけれど、非常に面白い建物だ。
それにしても、鋼製コンテナを縦使いにして階段室と言う所までは有ったけれど、単体縦型と言うのは、なかったなぁ・・。

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