2018年4月25日水曜日

いまさらサヴォア邸

そう言えば、6年ほど前、sketchupで巨匠ル・コルビジェのサヴォア邸をグルグルさせて遊んでたのを思い出して・・。https://3dwarehouse.sketchup.com/
からまたダウンロードした。
スマホでキチンと見えるのかなぁ・・テスト

これは静止画像だけど、下のは画像は粗いがグルグル出来る。
もし左右に分割されていたら、左下のメガネっぽいマークをクリックすると一枚の画像で動く。

ま、単なるパノラマデーターなのだけどちょっとまだVRには程遠い・・が今のところお手軽なのでちょっとお試。


2階テラス部分


リビングと台所・廊下の狭い通路


浴室 暗いのでオリジナルデーターに照明を2台追加した

2018年4月9日月曜日

まだまだ描けない

一つの素材で異なる強度の物を効率的に作るとなると・・・
単純な方法は密度を変える事だろう。
ソリッドな内部構造をもし生物が支えるとしたら、力が集中するところには
密集し、そうでないところは粗い密度になるはずだ。人海戦術・数の論理等、
その辺のことを何というのかもわからないが、均等密度で支えるはずがない。
だが、それを描く事も何とも難しい。これはまだ一定ルールでの初期描画。
自律的に隣接する気泡同士は生物と同じように、ある一定の世代を経て
均等に構成される・・・と想像できる。気になるのはその先

 骨は表面が固く(密度が高く)中心部は粗い(密度が薄い)。同一成分で創るならば必然的かつ合理的な構造だろう。
建設構造素材ではそういう素材は無い。強度が均一な世界である。
だがそれは人工物だけの特殊解だ。(ただし有るか無しかの2段階ならばパイプ類がある。)

 画像はまだ描けない。35年ほど前に均等な気泡、ある一定の条件(無重力)の場合、言わゆるシャボン玉の連続状況が最小限の材料と空間を満たすのだろうとそのモデルを作った。(古くなって奥さんにゴミとして捨てられたのだが・・)同じ表面張力で空間を拘束するとある一定の時間(世代)で均等になった。それらの条件が均等でない場合にはどうなるのかそれが気になっていた。CAE風に言うとメッシュの密度が異なる。

 ザハ・ハディットが設計したキールアーチの建物はそういう構造素材を求めてのデザインだったのだろうが、そんなものは無いので形だけを「それを夢見て」表現しただけだった。
それを理解せずに、夢も希望もことごとく無くした日本の支援設計事務所はソリッドな圧力釜デザイン。あれはさすがにザハハディットを侮辱していた。デザインの趣旨の流れすら汲まないやっつけ仕事だった。

だからと言う訳でもないが、ザハの求めていたものには興味があった。細胞構成を都市計画まで飛躍させるのはどうかと思ったが、とにかく彼女が有機物をモチーフにする傾向前からだった。今日来た本、状況に合わせてメッシュ密度を算出する方法論は出ているだろうか・・・。
密度を変えることでの材料強度の研究はまだ発表の段階じゃないのかもしれない・・。

コンピューター化された時代でもモデル化するのは極めて困難。
それほど自然界は素晴らしく合理的にできている。人間もまだまだ・・という事か・・。

2018年4月4日水曜日

完璧に沈殿している(笑)

数日前に怪しげなものを書いた。
これは今は技術的には可能だ。施工に関する方法論は持っている。
でも、ローコスト化出来るかと言うとやはりまだ数値根拠が弱い。
これにはCAE技術が必要なのだ。それらの小道具はあるが先例が欲しい。
FBで友人になっている中川氏がある本を書いた。
発刊当時から気になっていたので先ほどポチした。
判断材料は目次だけ…
構造技術者ではない僕が読む本ではないが、路線としては近い。

僕のCLT工法への関心の波は少し低くなっている。なんだか実におもしろくない。あの運用方法では今までの建築をよりよくするという方向ではなく、単に「一つの工法が認められた」と言うだけにとどまってしまう感じがする。結局は新たな市場を作りそれを狙うという・・・ストーリーに見えてげんなりしている。建設会社にはそれが利点なのだが、エンドユーザー側の何が良くなるのか・・。
何のために建築をしてるのか本末転倒のような気がするのだ。
 
もっと手近な誰にでも手に入る材料で、もっと簡単な手続きで、もっとローコストに、もっと美しく・・・それが求められている気がしてならない。


2018年4月2日月曜日

雨漏り電話。直感が一番正確。

20年近くの前の物件:「雨漏りがする」と電話。「設計屋は図面を書くだけの仕事、図面が出来上がった後は地元建設業者がやる」と、お払い箱になった所(笑)。業者としては設計屋は目の上のタンコブ。依頼主に「あんなボケっとした顔の奴はいらね」とでも進言したのだろう。
だが、業者もいい加減な仕事しかしなかったらしく、結局は一昨年総点検し改修を指揮した。新築ならば新しい建材を使って専門業者が手分けするので比較的簡単だが、修理となると部材の取り換え・張替えでは済まない。
支障がでた原因とその対策を組み上げられないのであれば、ただの化粧直しになってしまう。多くの依頼主は「更新された見かけ」に安堵してしまうのだが、実は新築以上に高度なノウハウが必要になる。 「雨漏りではない」これは確信していた。僕が自分で施工しノウハウを業者に伝授している。嘘みたいな話だが僕は雨漏りならば感じることが出来る(笑)
それは水道由来、隠蔽された管に問題がありそうだと直感していた。サーモグラフィーで水の経路をスキャンするが見当たらない。原因がわからなければ手の打ちようがない・・・が、「あの壁だな」と根拠なく感じていた。依頼主にもアソコが怪しいと言っておいた。
そして、設備業者等は水道由来ではないと断言してきた。根拠は残留塩素を計測したとのこと。残留塩素は数日間で計測できなくなるので根拠としては希薄。要は逃げである。しかし依頼主はそれを信じている。信じちゃったらこっちも困っちゃうのだ。
数日状況を見て水滴が止まらないのであればどこからかそれが供給されている事は間違いないので2・3日様子を見てほしいと説得し帰ってきた。
案の定止まらない。ようやく施工した設備業者を呼んだらしい。そしてその施工業者はあそこだと言い当てたとの事。つまりは「あの壁」だ。ユニットバスの背面壁、何のことはない当時から心当たり(なにかしらの・・)があったらしい(笑)
さすがに「あの壁」まではわかっても修業が足りないのでまだ透視は出来ない。ユニットバスも20年・・・。シーリングはカビだらけだが深部はまだ密着している。FRPにはまだクラックは入っていなかったのでもう少し使える。コストパフォーマンスを第一に考え、見かけは悪いが旧配管を遮断し、新設露出配管で対応させることとした。いずれユニットバスも取り換え、その時にやり直せばいい。
すっかり視覚は年のせいで鈍ったが、何かしら補完する感覚が出来るものらしい。

2018年4月1日日曜日

改めて面白い

古くから木をモデルにした構造はあるが、いわゆるフラットスラブ工法との関係の確認をしていた。

それにしても、木と言うのは面白い考え方をしている。
人間が考えた構造は大体にして一部が壊れると力のバランスが崩れてしまうのだが、木は一部を切り捨てる方法で主たる構造は生き延びる。

例えばドームや立体トラスの様な均一化された構造を構成している部材の場合、ジョイントの一部や部材の一部が破壊されると、それに反応して広い部分が損傷される。立体トラスの場合は全領域まで崩落するかもしれない。

その点、木の場合は枝と言う方法論。弱くなればその枝を落としてしまえば良い。

「系としての構造」と「均一化の構造」の違い。効率的な均一を求めるなら精度もその管理も必要だが、系としてなら試行錯誤、悪ければ落ちる。

たとえはアレだが、人間社会は前者で、存続させるための社会的維持管理をせざるを得ない。たった一人の不心得者のために多くが防御するための設備や制度や心構えなどを行う。たった一人とは言えども、排除は人権侵害とばかりに、均一化のために大変なロスを行う。はたして「存続」という事に関しては「均等化」は間違っているのではないかとの考えもよぎる。

なんと反民主主義的な事を思いつくのだろうか。だが、社会全体を存続のためには、切り捨てる枝はあってもよい。そうしなければ全てが変質してしまうのだ。むしろ別な木としての活路を用意することで無用な全体ロスの発生は防げる。・・・無駄に過剰インフラ(幹だけが太い)のバオバブにならなくてもよいのだ。(脱線中)


構造ではその考え方通りでなくともよい。だが生物はそうして生きてきたのを考えると、自然発生的な系統システムに少々ハマってしまった。

「系としての構造」と言う言葉があるのかどうかは知らないが、他の力学的経路部材に依存した文字通りの「片棒を担ぐ構造」が一般的な中、この片持ち梁で構成され「全滅しない、ダメなら落とす」と言う単純明快なシステム(どこの系でも交換可能なもの)の延長として、フラットスラブに今日は憑りつかれた。

床板はFRPハニカム(半透明素材)



目指す構成はフラクタルな関係なので少しその辺をやっていたらsketchupでは動きが鈍くなってきた。とりあえず他のソフトに移してみた。

まだエクスポートしただけなのでGL下からの見上げ。
下(手前)のは木の構造システムそのものだが、上のは薄板構造に変更している。
モデリングに関しては全く問題がないなぁ。これ普通の立体トラスに見えるけど、材料が接続する稜線以外にかなりの曲線要素があるのでデーター量が立体トラスより数倍重いんだけど重さに関して何の問題もない。

出来合いのマテリアルを使って見た。一年以上使ってないので思い出すまで調子は出ない(笑)
屈折光を2回通したのが原因かな?
オレンジの干渉光が発生してる。物理はむずかし(笑)

モデリングでのセグメント数の影響がここに来て意外と露骨。
気を付けないと・・メモ

フレームに仕込んだ発光マテリアルが均一ではない。
モデリングレベルでの精度に問題ありか・・・まだまだだな(笑)