今年の春先、地元での「オホーツク木のフェスティバル」と言うのがあって、その時ブラブラしていると、地元の業者から「NHKの放送見たか?もっといい方法ないのか?」との問いかけ。「あるけどね、地元にやる気があるなら出すけれど・・」と返事をしました。
まぁ、話はそれっきりになっているけど、言ったからにはまとめてみる。
いまさらなのですが、プロも忘れているかも知れない、建設材料の強度の比較です。数字では見ていただろうけれど、形にしてもう一度比較。
仮に、矢印の方向から10000N(10KN=1.019t)の力がかかった時、その力を支えられる材料の大きさを、正方形の短い柱で表しました。
約1ton載せると仮定すると、つぶれない大きさは、強い方から順番に1辺が、鉄が5mmの太さ、木材(縦)が20.7mm、コンクリートが23.6mm、木材(横)36.9mmの正方形が必要です。強度が強ければ正方形の大きさは小さくなります。(※-1)
一般には「コンクリートの建物は木造よりも強い」とされていますが、その理由は、建設現場を見るとわかりますが、コンクリートを多く使っているからに過ぎません。鉄筋コンクリートの建物の柱と木造の柱とでは太さが違います。大きく単純に言えばその差。
それともう一つ、鉄筋コンクリートの梁や柱の交差する所は一体になって、継手やボルトなどの金物がありません。(固定端接合=ラーメン接合といいます)
鉄骨や木造は乾式なので、材料の長さごとジョイントが有るのとは大きな違い。
鉄筋コンクリートは湿式、型枠に入れて硬化させる、一体化した構造です。(後で詳しく)
この図の根拠。疑問に思われた方は計算してみて下さい。構造計算に使用される材料強度は、鉄400N/mm2,木材(縦)23.4N/mm2,コンクリート18.0N/mm2,木材(横)7.35N/mm2。ここで言う木材はからまつ。集成材ならもっと強いと言われています。(言われている・・微妙な言い方をしておきます。)
図に書いてある数字は、それぞれの材料の比重です。つまり一番軽量なのは木材でコンクリートの1/5程度。地震には軽い材料の方が有利ですし基礎も安く済みます。
鉄は、コンクリートの22倍も強度が強いので細くすることが出来、比重が最大でも気にならない程度。
引張力に強い順は、鉄、木材(縦)、木材(横)。コンクリートは押しには強いけれど引っ張ると崩れるので、鉄と一緒になって鉄筋コンクリート造として作られます。
木材は軽くてコンクリートよりも強いのですが、強度的な欠点として縦と横では、3倍以上強さが違うこと。それで、伝統工法もツーバイフォー工法も事細かく強度が設定されています。
細かいことは後にして、とりあえずまずは木材は縦(繊維方向)に関しては、コンクリートよりも強い これを再認識して下さい。
でもね(これからが本番)、たまに構造計算プログラムを組んだりすると、良いとこ取りを目的にしているはずの集成材での建築を考えた時、いつもおかしいなぁと思うことがあります。
木材は非常に良い建設材料だけど、いつも金属にイジメられている。集成材に格上げされても相変わらず同じ。きっと学会(こういう技術的な事を決めるのは有識者様達)の人達は、鉄骨関連出身で、木のことなどあまり関心がないのかと思うほどです。
木に対する細かな配慮がなく、数字にしていっぱひとからげ。いつも、金物周辺のほんの限られた部分にだけ力が掛かっていて、その他の強度を活かしきっていない。金属優先の考え方で木材(集成材)は、金属部品に集中した力に耐えられるかで決まっている・・・。
まぁ、建築基準法がそこの所までこだわっていないせいも有るのですが、プロの建築技術者すら疑問を持たない。従来の手計算時代(100年前?)公式のまま。コンピューターで計算しているけれど、それは手計算時代の作業を効率化しているだけ。
平たく言えば、「想定した梁や柱などの建設部位でダイジョウブなのか」を計算で確かめる。つまりは、最初の構造部材イメージから脱することはしていない。あんまりコンピューターっぽくないのです。
そんな状態なので、木材は相変わらず、その持っている全部の能力を発揮できない。これをクリアした案を、ボチボチ小出しにします。(もったいぶってるのではなく、最後の方では常識はずれになるから・・・。)
一応、このようにWEBに書くので、この考えに賛同してお付き合いしてくれる人の利益保護のために、特許は出しています。
まぁ、話はそれっきりになっているけど、言ったからにはまとめてみる。
いまさらなのですが、プロも忘れているかも知れない、建設材料の強度の比較です。数字では見ていただろうけれど、形にしてもう一度比較。
仮に、矢印の方向から10000N(10KN=1.019t)の力がかかった時、その力を支えられる材料の大きさを、正方形の短い柱で表しました。
約1ton載せると仮定すると、つぶれない大きさは、強い方から順番に1辺が、鉄が5mmの太さ、木材(縦)が20.7mm、コンクリートが23.6mm、木材(横)36.9mmの正方形が必要です。強度が強ければ正方形の大きさは小さくなります。(※-1)
一般には「コンクリートの建物は木造よりも強い」とされていますが、その理由は、建設現場を見るとわかりますが、コンクリートを多く使っているからに過ぎません。鉄筋コンクリートの建物の柱と木造の柱とでは太さが違います。大きく単純に言えばその差。
それともう一つ、鉄筋コンクリートの梁や柱の交差する所は一体になって、継手やボルトなどの金物がありません。(固定端接合=ラーメン接合といいます)
鉄骨や木造は乾式なので、材料の長さごとジョイントが有るのとは大きな違い。
鉄筋コンクリートは湿式、型枠に入れて硬化させる、一体化した構造です。(後で詳しく)
この図の根拠。疑問に思われた方は計算してみて下さい。構造計算に使用される材料強度は、鉄400N/mm2,木材(縦)23.4N/mm2,コンクリート18.0N/mm2,木材(横)7.35N/mm2。ここで言う木材はからまつ。集成材ならもっと強いと言われています。(言われている・・微妙な言い方をしておきます。)
図に書いてある数字は、それぞれの材料の比重です。つまり一番軽量なのは木材でコンクリートの1/5程度。地震には軽い材料の方が有利ですし基礎も安く済みます。
鉄は、コンクリートの22倍も強度が強いので細くすることが出来、比重が最大でも気にならない程度。
引張力に強い順は、鉄、木材(縦)、木材(横)。コンクリートは押しには強いけれど引っ張ると崩れるので、鉄と一緒になって鉄筋コンクリート造として作られます。
木材は軽くてコンクリートよりも強いのですが、強度的な欠点として縦と横では、3倍以上強さが違うこと。それで、伝統工法もツーバイフォー工法も事細かく強度が設定されています。
細かいことは後にして、とりあえずまずは木材は縦(繊維方向)に関しては、コンクリートよりも強い これを再認識して下さい。
- 補足 ※-1 実際の構造計算では、こんなギリギリでは危ないので、安全を見込んで、それぞれ面積比で3倍程大きくします。
でもね(これからが本番)、たまに構造計算プログラムを組んだりすると、良いとこ取りを目的にしているはずの集成材での建築を考えた時、いつもおかしいなぁと思うことがあります。
木材は非常に良い建設材料だけど、いつも金属にイジメられている。集成材に格上げされても相変わらず同じ。きっと学会(こういう技術的な事を決めるのは有識者様達)の人達は、鉄骨関連出身で、木のことなどあまり関心がないのかと思うほどです。
木に対する細かな配慮がなく、数字にしていっぱひとからげ。いつも、金物周辺のほんの限られた部分にだけ力が掛かっていて、その他の強度を活かしきっていない。金属優先の考え方で木材(集成材)は、金属部品に集中した力に耐えられるかで決まっている・・・。
まぁ、建築基準法がそこの所までこだわっていないせいも有るのですが、プロの建築技術者すら疑問を持たない。従来の手計算時代(100年前?)公式のまま。コンピューターで計算しているけれど、それは手計算時代の作業を効率化しているだけ。
平たく言えば、「想定した梁や柱などの建設部位でダイジョウブなのか」を計算で確かめる。つまりは、最初の構造部材イメージから脱することはしていない。あんまりコンピューターっぽくないのです。
そんな状態なので、木材は相変わらず、その持っている全部の能力を発揮できない。これをクリアした案を、ボチボチ小出しにします。(もったいぶってるのではなく、最後の方では常識はずれになるから・・・。)
一応、このようにWEBに書くので、この考えに賛同してお付き合いしてくれる人の利益保護のために、特許は出しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿