2011年7月2日土曜日

風見鶏をデザインする。

以前から風見鶏のデザインに疑問を持っていた。

どれをみても影絵のようなもので、ある一方から見るとただの平たい板。どの方向から見ても「鳥」に見えるものが皆無なのだ。


かと言って、それが影響してか「風見鶏」と言う言葉の背景にある共通認識として、ある程度シンボル化したデザインの範疇でなければならないのだろう。リアルな造形では多分・・違う・・。決して「デコイ」ではない。

また、昔のある総理(NY)は、その言動が状況に左右されブレのを揶揄され「風見鶏」と言われていた。

これは風見鶏に対して失礼。政治でも経済でも、状況に即応するに越したことはない。風見鶏にすると、日和見的政治家と一緒にされたくない、名誉毀損だ!と言う所か・・。

と言う事でこれは、最小限の切り板での「猛禽類」のデザイン。

普通は矢の後部の矢羽根に受ける風の効果で方向を示すが、風圧を鳥の翼で受けるデザインにした。


最終デザイン。制作した風見鶏。

制作は江別のガルフ、西山さんにお願いして、ゴールドとブロンズで仕上げてもらった。なかなか評判は良く、どこで買ったの?と施工会社の社長に聞かれるほど。あんたが作ったことになってんのよ、これ。標準仕様にしなさい。

野鳥が建物に止まって汚す「フン害」も、古今東西、建物維持での悩みの種。

「猛禽類」の特徴パターンを用いたのは、もう一つの効果、余計な野鳥を遠ざける鳥よけ効果を狙っている。

その効果があったのかどうかは定かではないが、今まで一回もカラスや鳩などの野鳥がこの建物に止まったところを見たことはない。
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