2011年10月27日木曜日

防災シェルター(Disaster Shelter)のいくつかの方向

地震が予測されると言うので注目を集めているのが本体から分離された耐震シェルター。
この写真のページや、こんな家具が入ったものも出てきた。

実験も色々行なっているようだ。ここの会社では、平らにモノや本体を落としたりしている。そりゃ荷重を分散させていないか?
ここのは乱暴(正直?)に角をぶつけている。衝撃はどちらが強いのでせう・・。(どちらにしてもこの中には居たくない・・)

だけど、まぁ現実的には建物の中ではそのような挙動だろう。他の建物が貫入してこないならばそんなものだと思う。先生、オイシイ演出ですね・・。

しかしながら、この程度の規模ならば強度のことに関してはいくらでも方法がある。一本の丈夫な支柱があれば、崩壊した2階を支持するのは可能。その支柱に囲まれた合板壁があれば人的被害も解消できる。その金額なら一本\5,000-程度もしない普通の柱が何本立てられるのだろう。

それら技術的な事よりも「防災シェルター」などと大げさに言わないで、もっと身近に日常生活に馴染む方が大事だと思う。何よりも、改修より手っ取り早くシェルターの方が商売になるということだろうが、シェルター同等程度の強度や安全確保は、建物本体でやるほうが、本当はコストダウン(広く守れる=多くを救える)なのではないか?

改修にコストがかかるとして「建物を見限る」なら、もう建築屋さんだけの占有分野ではない。と言う事で「家具」。避難時間がない地震に対しては身近な家具の方が有利だろう。

 これは、防災ベッドの類。どれだけ日常的になじむかと言う、安全や強度以前の課題解決案。

広ければ余分なものを持ち込む可能性も高くなり、危険性が増したり、体を保持することが困難になるために、人体へのフィットサイズ=ベッドのみとしている。

中央の白は昔からあるシェルターを家具サイズにしたもの。水・衝撃・非常用品類の保管庫がある。ドアを省略しているが、ボートの「キャビン」に近い。だけどこれでは知恵がない。

左の、遠丸籠(とおまるかご)のような「もっこり」は、この記事の前に描いた「スズメの巣」にあるコクーン(繭)と同類。セミダブルサイズが入っている。右の開放的な「籠」はキングサイズ。案外多い閉所恐怖症傾向の人向け。やはり日常の精神状態の方もおろそかに出来ない。(もう少し遮蔽したいのだが・・)

この籠2つは日常生活にどれだけ溶け込ませるかという案。

衝撃に抵抗するのに、ひたすら頑丈にするのではなく、弾力で衝撃を吸収拡散する繊維系の複合シェル(殻)構造(飛行機機体などに使用されている)である。これは木工系木質シェル風に見せかけている。普通のベッドよりもはるかに軽いので普通の家具として移動できる。水に浮かせても絶対沈まないと言う利点もあるが、僕が何よりも求めたいのは日常、普段使いの快適さだ。

非常時は日常の延長線上。「その時」や「切り替え」の意識なら、それはむしろ消極的な「防災」だ。

伝統的な形式のベッドにまぎれて、複合シェルや木工系シェルなどのこういう機能のベッドの需要は確実に存在している。また、従来の寝室形態は必然なのか(寝床のみ方が安全)と言うのも前回の「スズメの巣」の狙い。

安全・心理状態などからみて、安眠は従来型と比べどちらの方が出来るのだろう。
家具屋さん、出番ですよ。

でも、こんなのは嫌だなぁ・・。
(by Sketchup plugin Fur_tool)
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