2015年3月4日水曜日

暇になった男が何かやってみようと発想するのは

暇になった男が何かやってみようと発想するのは、NPO・そば打ち・陶芸てなところだろうか。
恥ずかしながらそれ全部やった。(暇じゃなかったんだけどね)
で、思ったんだけどね。

その中で蕎麦だけど、道具を大人買いして、作務衣着てコネ鉢に向かうのって、少々滑稽に思うのよ。元々そばなんて、インスタント食品。お婆ちゃんが農作業の間に戻って30分ぐらいで作った物なんだよ。

それをさ、有るのかどうか知らないけど「そば道」みたいに、精神込めて10割そば目指して頑張っちゃうのは、?となっちゃう。だから、「いや、もっと力を抜いて」と声をかけたくなる。

例えばオラが説明過剰な蕎麦屋で、自称そば通の客が来たとする。結果は悲惨だ。(笑)

自称そば通の客:たのもう!(今時いない)まずは、海苔と熱燗をお願いする。
オラ:ありゃ、お客さん、粋な注文ですね。さては相当なそば通のおかたですね?

自称そば通の客:(にんまりする)

自称そば通の客:手打ちそばはまずは「水回しが難しい」・・・(と、のたまう)

オラ:はいはい、あ、そうですか?ぎりぎりの所を狙うのですね?(チャレンジャーだわー。)

自称そば通の客:そば粉の水分を見極めながら絞り出すような少なめ水分、天候に左右されながらも、その見極めが・・

オラ:(あーこりゃアカン客だわ。あーだこうだ、やかましいっての。)

オラ:で、一体どういうそばが食いたいの?
アツアツのどんぶり蕎麦なのか、ざるなのか。
それもツルツルなのかズルズルなのか、箸ですくい上げて、もっさりハフハフなのかで違うでしょ?
まず、そこを決めてよね。(それによって繋ぎも粉も水分量も麺の細さも変えなきゃならない。「水回しの極意?」んなもの、後生大事にするもんじゃぁないよ。)

自称そば通の客:いいから客の言う通り打てよ。

オラ:ああそうですかい、努力はするよ。

自称そば通の客:蕎麦の香りが大事だ、使うそば粉のそれを味わいたい。

オラ:あいよ。それじゃ、小どんぶりにそば粉と水を入れてレンジでチン!良くかき混ぜて、ほい、蕎麦ガキだよ。 

自称そば通の客:何か違う・・・。

オラ:え?違う?どこが? まさか茹でろって言うんじゃないだろな、それじゃ蕎麦団子だし香りが逃げるんよ?

自称そば通の客:・・・(どうやら電子レンジが気に食わないらしいw)

自称そば通の客:10割そばを所望・・・コシが有って旨い・・。

オラ:あいよ。(出たよ出ました訳が分からん客だ)つなぎを入れなくていいんだね。モソモソするよ、太いよ、硬いよ、だから長茹でになるよ、当然香りは抜けるよ。
あ、いいの? ふーん・・・。(なんにもわかっとらん)

オラ:さてと蕎麦ガキから作るか・・。ん?10割はキレやすいので湯ごねするよ。それをタネにするんだ。

自称そば通の客:水じゃないの?それは嫌だ。それと冷たいそばでツルツルと行きたい。

オラ:やだ?それにザルでツルツルって食べたい・・だと?それも手打ちで?
無理だわ。人間そんな何百ってパワーないもん。あんた、物理ってもんを知らないの?

自称そば通の客:他の店では出してくれた、この店が出来ないだけだろ。

オラ:ああ、出来ないね。常温でつなぎも無しにツルツルの手打ち10割そばなんて。
んなもん、どこぞの10割魔法の他の店に行けよ。そこで魔法蕎麦食ってりゃいいさ。
出てけ!オラ!2度と来んな!

僕が蕎麦屋だと間違いなくこうなる。
それと、蕎麦の硬さをコシと言うな。それ、茹であがってないのと同じだ。うどんじゃあるまいし・・
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しかめっ面せずに、婆ちゃんが30分で楽に作れる方法。
のしや切までかなり手早く出来るとして、2:8蕎麦で、ズル打(「水回しの極意」より倍近い水分量=打つのに体力が要らないのとのど越しがイイ)で打って、即茹で2分間以内(可能なら一分で行きたい=麺がアルファ化してつながった時点)ならば、この客のイメージしていた旨さはかなえられたはずだ。実は一番美味いそばはその近辺にあると思う。

茹でる時間が長いと蕎麦のうまさが損なわれる。これが一番大きい。
能書き垂れる前に、とにかく全力で時間を短縮するのが先決。
その為のつなぎであり、ズル打ち(アルファ化に必要な水分量をあらかじめ麺に与えておく)や、そば麺の細さの意味なのだ。

そば粉の価格がどうのとか割合がとかそんなの関係ない。
「早い安い旨い」はここらへんにある。

だから茹で温度が下がらないように大量のお湯と強火。
茹でる時には気を抜いている人が多いが、実はチンタラやってる暇はない。

水回しの極意? 嘘つけ!

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