2014年1月18日土曜日

白花豆をデザインする-1





デザインする、と言っても豆料理の応用分野拡大。白花豆は大型の豆で北海道の北見地方、つまりは、ここが産地。

ある日、面白半分に話してた事がネタになって、突然白花豆が届けられた。

しまった!ネタの責任を取らなきゃなんない羽目に陥った。






とりあえず素材・論文・応用分野・市場調査をする。この辺はいつものデザイン業務と同じ。

一通り調査を終えたので、これをどっちの方向に持って行くか、何段階かに分けて考える。とりあえず手近なところから行く。

この豆は大型。

この辺産まれの僕は、空豆を初めて銀座の飲み屋さんで出され、その大きさにびっくりしたが、そんな感じ。

この豆を見て、デザイン屋としては、色彩的にとかティストとか、熱伝導率とか強度とかを発想してた。

いつもの癖だから仕方がない。


大型の豆なので必然的に吸水や煮る時間はかかるはず。それは国の省エネルギー政策に反する。調理時間は短い方がいいに決まっている。

デザイン屋としては当たり前のことを発想し、豆の形状を残す料理と残さない料理に分類し、残さない用途は粉砕することに決めた。

所がこれ、おかしな調理方法だったらしい。豆料理には今までそんな方法はなかった。そこで調べると、ここ7・8年の間に大学でそういう研究が、始まったばっかりだった。

という事で流通しているレシピにはそんな方法論は無い。(ここで一応オリジナル性を強調しておく)


手持ちの道具がないのでこの程度の粉砕。
超粗目の全粒粉。

この粗さでは、いわゆる「粉モン料理」には使えない。だが仕方がないのでこのままいく。


吸水なしで行くので、粉重量の溶液(牛乳)2倍からスタート。早くもタンパク系の焦げ付きが見られる。


5倍溶液(牛乳だってば)とする。

糖度が高いので計算通りの強い糊化が始まる。淡白な甘みも予想通り。

よーし!これならイケル!

案外、成分表は正確なのね、疑って悪かった。







超粗目の全粒粉。当たり前だが、粒々も吸水すると大きくなる。これは豆としての触感を楽しむかどうかの好みの範疇だろう。ヨーロッパで食べた豆スープには、この程度の粒度は当たり前に入っている。(引きごまのような感じか・・)


いわゆる「ビシソワーズ類」としてはまだ濃度が高いが気になることがあるので、この濃度のままにする。

調味料は若干の塩のみ。これで十分。



最近のレストランでも、こういう料理にはチーズなどを入れたがるが、あれはいただけない。特徴ある味を求めすぎて、逆にパターン化してしまう。味覚のお子ちゃま化は、おっさんのプライドとしてやらない。

最後の写真の背景にウッスラ豆形状を残す予定の用途・・。

そのうち、第二段階へ。   つづく

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