2015年9月15日火曜日

ある農業施設

道央の製造業との農業施設企画。

依頼の物とは関係ないのだが、以前から気になっていたものをネタに出した。

コンポストトイレ+休憩室。


農場でFRP製の簡易トイレを見るたび、「あれ、清潔感を保つのは大変だろうな」と思っていた。
他にも、公園や観光地やイベント会場・被災地のトイレも正直、なんで掃除のしやすいように作らないの?と・・。

見ていると、トイレメーカーはトイ機器しか考えられていない。それはいいのだが、他の分野もきちんと考えなければ、総体的にコストも落ちなければ省エネルギーにもならない。
建築もこうした機器類に関しては、設備分野として一括して分離してしまうので、そっちが悩んでいる事などには目もくれない。結局は何の解決策のアドバイスもしていないし出来ない。業界そのものが上から目線。悪い癖だ。

これはそんな視点から考えていたもの。

このコンポストトイレは一日の処理数は大小双方50回の分離型処理。
コンポストトイレは、あえて分類すれば嫌気型・好気型に分かれ、これは好気型のデザイン。
従来製品と異なるのはシャワートイレ便座もセッティング出来る所。

TinyHouseを考えると常にトイレはどうするのかと言う問題に突き当たる。
豪華キャンピングカーでも「お持ち帰り」は出てしまうのだが、その処理は大変。
そこで「解決の道」を付けましょうという事で考えていたもの。

コンポストメーカーも採算面と開発段階の都合(理解していなかった)で初期段階に落としてしまった機能なのだが、完全分解までの時間短縮とその間の処理の簡易さ(容器洗浄が必要ない)を特徴としている。完全分解後は肥料となる。

分解処理には、北海道厳寒地ではほんの少量の電力(発電パネルで十分)は必要だが、他地域では不要。もう少し小型にすれば家庭用トイレにも応用可能。

まずは移動型トイレとして、水洗トイレよりもイニシャルコストが安く、従来のタンク式よりも取り扱いが簡単で、使用感は水洗トイレに準じる、と言う所を目標にしている。

「社会的に必要とされている分野だからウチがやってやろう」と言う、気概を持った企業と出会いたいのだが、中々いない。そりゃぁ製造コストはかかるが、よく言う失敗などの開発リスクなどは無い。

以前、地元企業に話をした時、残念ながら興味が無かったようなので無理にお願いする訳にはいかなかったので機能とコスト優先でまとめた。


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