最新のもの。 ノルウェーの15ft角(約4.5m角)のTinyHouse。
フレームはノルウェー産CLTで一日で出来る。
バスルーム・トイレ・キッチン・ベッドルームなどは好みに応じてセッティングをするのだろう。
この大きさで一家族。ざっと考えると必要十分の広さだ。
ここでは基本的に薪ストーブだけを置いているのが面白い。
引用元の内容とは若干異なって感じるのだが、それには意味があるようだ。
日本のCLT規格とは異なるので細かい所までは不明だが、建設中を見ると壁の厚さは75mm程度。ドアなどの開口部から推測すると断熱材の厚さは50mm前後か、それ以下に見える。
これは北海道よりも薄い。断熱材がゼロと言う場合も考えられる。
だがエネルギーロスが大きいという観点で見る事は早計だ。
(実は内心やってくれるなぁと感心した)
時代に逆行してるのではないか?
そう思う人は洗脳されてしまったのかもしれない。
確かにこの北見地方では外気温-15度として室内を22度前後として計算すると、常識的経済エネルギーでの考え方ではグラスウールは160mm以上となるだろう。
だが、現行の工法でも壁体内結露は避けられない。通気層を付けているから大丈夫。そう思っている技術者は甘い。工学的な事で言えば、断熱性能の数値は同じでも素材物性で性能挙動は異なる。表面密度一つとっても水分の蒸発や反射熱・遮熱それらのタイムラグも異なる。
現状はそれら実に複雑に異なる物をざっぱくにまとめて、えいや!と計算上に載せているだけに過ぎないのだ。ならば・・・と、省エネの御旗の下、どんどん厚着するように断熱材を重ねていくことになる。
しかしそれは温度管理での話。その温度管理は確かに省エネルギーには寄与するだろうが、一体工学的に、あるいは人体にどれだけの効果があるのか。例えば管理された湿った素材が壁体内部に有る事でも全て悪い方向と言えるのか、あるいは本当に薄着で過ごせるのが良い住宅なのだろうか?
これ以上は工学の話ではなくなる。
医学の観点からはどうなのだと、同席する機会があったので聴いたことがある。
双方数名ずつのドクター達が応えた答えはご想像にお任せする。
その結果が、あの腐敗菌までもが喜んで居るように思えるほど、快適な、病室だ。
同じく環境工学やCasbeeも、皆澱んだ空気を目標にしているかのようだ。
建築学と医学との、学際的な接点は相も変わらず産まれない。
まずは、建築が不健康な環境で患者を作り、それを医学が補修する(その中で培養され適応してしまったら完全には戻らない)
悪代官と大黒屋のような互恵関係は維持しながらも・・。
どちらの業界も困ってはいないので真剣度は無い。
実に馬鹿っぽい。
この例は少なくとも暖房に関する考え方の違い、ログハウスに慣れている事(木材を断熱材としても見れる観点)、また日本の省エネルギー分野では考慮されていない、木材の表面温度の温冷速度や蓄温冷速度等の、タイムラグの考え方の違いに由来しているのだと思う。
この程度の大きさの気積を必要な温度にするための、薪ストーブの温度特性で行けば、またキャビン(別荘)での行動様式から行けば、北海道のような一日同じ温度を目指す事は不自然という事なのだろう。
無駄は日本の省エネルギー手法や政策や工法の中にも沢山ある。
現行の建築一般常識の、断熱材の厚さやC値を競うだけの省エネは、不健康な人の為の優秀な保育器を作るだろうが、精神的な健康や人体の基本的自律機能までもは保証しない。
経済枠内のみの観点で組まれた省エネルギー。それ自体人間のライフサイクルから見るとバランス要素の一部なのだ。過大に扱う事は間違いだろう。
引用元
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