2015年9月5日土曜日

ちょっと新しい事を試みる

建築関連の友人が逝った。
晩年奴はどういう仕事をしていたのかと思うと、こっちも溜めている物を吐き出しておかなきゃぁなと思う。

最近sketchup2015に入れ替えたのでまだ手間取っている。
国産プログラム言語のRubyはやって見たかったので
まぁ、とりあえずそれ関連。

免震装置などちょっと手掛けてみると、常識的な建築の構造計算の大前提にちょっと疑問を持っている。

話は簡単なんだ。
お国では、こう言う物は計算できなければ問題の解決のしょうがない。
だから、構造計算のルールを決めた。だが、それは手で計算するしかなかった時代のルール。
それが現在でも続いている。

例えば柱。 ほとんどの場合は四角い。 なぜか。 
構造計算者は言うだろう。
「まずは計算できるように、地震などの建物にかかる力方向を座標に置き換える。それがXとYとの2方向の合成で表すから」
柱が四角い事は、この前提から行けば(解くのに、また作るのにも)合理的なのだ。

でも四角いという事は対角線上からの力にはもっと抵抗できる事、つまりは耐力としては過剰な状態。安全側ともいうが、その検討はサボっているとも言える。

全方向に均等に抵抗するのであれば丸柱。これには構造計算者も異論はないはずだ。
だが、計算するには、いや作るにはコストがかかるので、四角の柱が一般的になっている。

それでは梁はなぜ四角いのか。
もうこれには製造コストの面としか理由が立たない。
その方が計算しやすいという事もあるのだが、梁は常に重力を支えている事から柱の様にXYのような方向軸が異なる事がない。いつも一定の重力方向。
一部ラーメン構造のような場合もあるが、四角いのはコスト面でしか理由がない。

BIMとして北海道厳寒地仕様の基礎や新たな構想の大梁・小梁・柱類のデーター作成

丸太を切る事が大変だった時代のルールが今でも続いている。
集成材での梁あるいは合板梁などは、もはや四角くなくても良いのだ。
同じ強度を出すのにいつまでもソリッドな梁に固執する事もないだろう。

と言う風になるのだが、今は構造計算方法が昔のまま。
確かにコンピューターを使う事で能率は良くなったのだが、使用している計算式は手計算の時代の公式である。
事務屋さんの発想が帳票にこだわるのと同じ。それ以前に事務プログラマーが「簿記」から抜け出せない。資産運用はもっと循環的・補完的。動的な物だと思うのだが(ま、それは別の機会に)

という事で手慣れた建築技術者なら笑って見ないふりして通りすぎる話なのだが、ずっと納得をしていないのだ。

これを何とかしたい。構造業界の人からすると無謀なチャレンジ。でも少なくともきちんと構造計算が成立し、かつ安全で経済的になるのだから、業界に逆らってちょっとやって見る。


参考にしたプラグイン作者のT2Hさんと言う人・・・
このsketchupプラグインはT2H Building Structure Tool。素晴らしいプラグインだ。スクリプトを読んでいると、モデルに属性を与える場面ではこの人は本当に建築が好きな人なんだなと思う。設計者によって物事の整理の仕方が違うんだけど、この人はとても前向きな人だ。

演劇の場面のようにキャストに何を演じさせたいのか。それ行く?みたいに、部材部材に対する愛情がある。なんかBIMって「このイニシャルコストが~ぁぁ!」と、営業面に有効みたいに思われているけど、この人は違うね。この人は完璧に建築馬鹿だよwww。


まぁそんな鑑賞をしながら、作者のtaha2hataさんのデーターに、BIMデーターとして僕の方も新たにやりたい事を加えている所の図。勿論作者が意図としていない使い方を強引にしているので、ちょこまか変更している。




0 件のコメント: